~流体技術マガジンNo.1 P4より引用~
なぜポンプは壊れるのかを解説する前に、そもそも「故障」とは何か?について解説していきます。
結論から言うとポンプの「故障」という状態に明確な定義はありません。
大辞林第三版では、故障の意味として「機械や身体などに不調が生じて、円滑に働かなくなること。」としています。
例えば、ダイヤフラムポンプのパッキンが摩耗し、液漏れを起こすことを「故障」と言うのでしょうか?おそらくあなたは「いや、それは故障とは言わないよ。パッキン交換で直っちゃうから」と思うのではないでしょうか。
では「正しく設置しても正常に動かない」という場合はどうでしょうか。
「いや、それは故障でなく、ただの不良品だよね」と思われるでしょう。
消耗品とは?長く使うために
そもそも世界中のあらゆるポンプには消耗品があります。メーカーによって消耗品の交換頻度の設定があり「長く・正常に使用」する為に交換をする必要があります。
消耗品とは「パッキン」「メカニカルシール」「ダイヤフラム」など、摺動部分や接液部、シール部の部品が多く、安価であり、多くのポンプがメーカーの人間以外でも交換できるよう、工夫がされています。
さらに長く使うと、「モーター」や「インペラ」「カップリング」などの駆動部分の交換も必要になります。
駆動部に関してはポンプによってはメーカーでしか交換の対応が出来ない場合が多く、パッキン類も含めてオーバーホールという形で修理をすることが多いです。
新品価格の三分の二の費用が目安
「モーターを交換するなんて、新品を買った方が良いのでは?」と思われる方も多いと思います。
ここでの目安となるのが「費用」です。
エイチツーでは修理費用が、新品購入価格の三分の二以上の場合は新品の購入をお勧めしています。