圧縮エアとは?
圧縮空気(圧縮エア)とは、大気中の空気を圧縮し、体積を小さくした空気です。
小さく圧縮された空気が、元の体積に戻ろうとする力(エネルギー)を使い、様々な機械や工具を動かす「動力」となっています。
それでは、圧縮される「空気」とは何でしょうか?
「空気」とは、78%の窒素と、21%の酸素やアルゴン、二酸化炭素など、様々な気体の集まりの事です。
気体の圧縮と膨張
空気は、暖めると膨らみ、冷やすと縮みます。
部屋に暖房をかけても、床までなかなか暖かくならないのは、膨らんだ空気の方が軽いので、上ばかり暖かくなってしまうからです。
それでは、反対に無理やり縮めたらどうなるでしょうか?
空気は、ある一定の量を強制的に縮めると(圧縮)、それにつれて温度が高くなる傾向があります。
逆に、無理やり膨らませる(膨張)させると、温度が低くなります。
冒頭にお伝えした、「暖めると膨らみ冷やすと縮む」という作用と、真逆の現象が起こります。
これを「圧縮熱」と言います。
この現象を活かしたのが「ヒートポンプ」です。
空気の「圧縮する→温度が上がる」という特性を活かして、火を燃やさずにお湯を沸かすことが出来るのです。
コンプレッサーは空気を強制的に縮める機械ですので、圧縮空気の温度は上昇している、と言えます。
圧縮空気の空気圧
圧縮空気の空気圧には、一般的には大気圧ゼロを基準とした「ゲージ圧」が使われています。
一方、大気圧(約0.1MPa)を加算した圧力を「絶対圧」と呼びます。
圧力の国際単位は、パスカル(Pa)です。
1パスカルは、「1平方メートルの面積につき、1ニュートンの力が作用する圧力または応力」と定義されています。
単位の名称は、圧力に関する「パスカルの原理」を発見した、ブレーズ・パスカルに因んでいます。