コンタミネーションの略

「コンタミ」はコンタミネーションcontaminationの略です。

言語の意味としては汚染、汚濁または汚染物質を指します。

元々は化学実験における異物混入や汚染を指す言葉でしたが、例えば食品業界などでは主に異物混入を指す言葉として使われます。

食品工場では、ゴミや虫などはもちろんのこと、アレルゲンとなる特定原材料が混入すれば、大問題へ発展します。

そのため、食品工場では異物混入対策(コンタミ防止)が重要課題となります。

石油製品工場でも同じく、製品に微量の汚染物質が混入しただけでも元々の性状に影響を与える為、コンタミが

許されないケースが数多くあります。

 

コンタミの防止方法

コンタミの防止方法は様々ですが、簡単な方法だとストレーナーの設置があります。

例えば給油設備(GS)へのガソリンはコンタミの無いガソリンを原則としています。

しかしスタンドの地下タンクなどへの補充の際に多少の埃・小石・虫などが混入する可能性があります。

そこで最終地点(車のタンク)へのコンタミを防止する為に、念には念を入れてストレーナーを設置し、コンタミを防止しています。

これも簡単ですが「コンタミ防止」と言えます。

食品工場や化粧品工場になると更にシビアなコンタミ対策が必要になります。

たくさんの製造ラインがある工場では、製造数を調整するために、時間を決めて同じラインで別の製品を作ることがあります。

同じような原材料で製造する場合はそれほど問題にはなりませんが、全く別の原材料を使う製品を作るとコンタミによる問題が発生しやすくなります。

食品工場でのコンタミは命にかかわることもあります。

小麦や大豆などは有害物質ではありませんが、アレルギーの原因物質になるため、コンタミが起これば多くの被害が出る可能性があります。

シビアなコンタミ防止策としては機器はサニタリー仕様で統一するのはもちろん、製造ラインを十分に洗浄する(CIPやCOP洗浄)、特定原材料及び特定原材料に準じるものを含まない食品から順に製造する、可能な限り専用器具を使用することなどが挙げられます。

 

コンタミとポンプ

コンタミを防ぐためには、どの程度のシビアさかによって機器の選定をする事が大切です。

ポンプ自体に高い洗浄性・サニタリー性があるのはもちろんですが、もしものポンプ破損による異物混入(金属片やパッキンの破片など)も考慮に入れ、必ず最終製品の前段階に金属探知機やセンサなどで異物を感知できるようにすることで、最終製品のコンタミを防止することができます。

また、ポンプ故障の予兆を分解洗浄の際に発見する為にマニュアルを完備しておくのも効果的です。

例えばクラック(ヒビ)が起こりやすい場所を予め特定しておき、分解洗浄時の重点チェック項目に入れてく、などです。

また、消耗品に関しては必ずメーカー推奨のサイクルで交換することを徹底します。

ひとつのコンタミが原因で、特定期間中の製品が全て回収となるコストに比べれば、メンテナンスにかかる費用は結果的にはコスト安となる事が多いのです。

そのような意味ではエアダイヤフラム式のサニタリーポンプはガスケットも最低限の個数しか無く、渦巻き式と違い高速で摺動する部分が無いため万が一のポンプ故障で金属片が混入するリスクが低いポンプと言えます。

 

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