ポリ缶とは?

 

ポリ缶(ポリタンク)とは、ポリエチレン製のタンクを指します。

灯油や飲料水などの液体を保存運搬する為に広く普及している容器になります。

耐薬品性もある為、薬品や排水などの保存運搬にも適しています。

なお、薬品用には高密度ポリエチレンのポリ缶を使用する事が推奨されます。

薬品用としては18リッターもしくは20リッターの容量が一般的です。

特に苛性ソーダや硫酸など、ポリ缶からの毒劇物移送はポリ缶を持ちあげての補充は危険が伴います。

その際にポンプ使用を検討される場合、次のポンプが考えられます。

 

ポリ缶からの移送

 

ポリ缶からポンプで移送する場合には、まずどうポリ缶から流体を取り出すか、という点に注意が必要です。

ポリ缶の口(クチ)は一般的には直径50ミリ程度の口径です。

ポンプ吸い込み側からホースでポリ缶へ挿し込み移送したい場合、ポンプは自吸式のポンプを選定して下さい。

可搬型のハンディタイプのポンプを挿し込み使用する場合、ポリ缶の口にポンプ部が入るか口径を確認してください。

 

ハンディポンプでの移送

 

ハンディポンプの多くはドラム缶やポリ缶からの移送を想定していますので、使用液の耐食性や粘度に合ったハンディポンプを選べば間違いありません。

ポンプをポリ缶へ挿し込み、電源をオンにすれば移送を開始します。

注意点としては、ハンディポンプの多くは空運転が厳禁です。

渦巻式のインペラで移送する為、

メカニカルシールによるシールとなっており、通液していない状態でポンプを動かすとメカニカルシールが損傷し、故障に繋がります。

空運転出来ない、という事は、ポリ缶の底まで吸い切ることが難しいという事を指します。

残液はどうしても人手による投入が必要となりますが、ハンディポンプは設置工事の必要が無いため使いやすく、色々な現場にも持ち運びができる運用のしやすさがメリットです。

 

ダイヤフラムポンプでの移送

 

次にダイヤフラムポンプでの移送について解説します。

ダイヤフラムポンプは自吸式なので、高い位置に設置してホースを垂らし、ポリ缶内の液体を吸う事が出来ます。

エア式のダイヤフラムポンプなら軽量かつエアを入れるだけで動作するので設置も簡単です。

空運転も可能なので、ポリ缶内の液体を吸い切ることが可能です。

ハンディポンプと比較すると、可搬性が無い分、色々な現場で使用するような使い方には向いていませんが、特定の場所のみでポリ缶から液体を移送したい、そんな現場には非常に向いているポンプです。

材質も樹脂製から金属製までラインナップされているので、取り扱い液に合わせた選定が可能です。

事項にそれぞれのポンプのメリット・デメリットをまとめました。

 

 

▶ハンディドラムポンプの詳細はコチラ

▶エアダイヤフラムポンプの詳細はコチラ